現代型鬱傾向にある青年の特徴

青年期とは、子供時代からの遊びや学習を通じて、現実社会の
なかで特定の役割や価値観を体得し、「本当の自分」を選択し、
自己定義していく時期です。
したがって、青年期に自分の役割が明確化されないと、自分自身
のとるべき姿がわからなくなってしまったり、意識的に選択しようと
する自己と現実の自己とのあいだに矛盾や葛藤が生まれ、
自我同一拡散や自我混乱に陥りやすいといえます。青年期に
よくみられる不安や孤独感あるいは非行や自殺願望などは、
こうした自我同一性の確立の過程のなかでしばしば見受けられ
ます。

青年期のこうした特徴は時代や文化に関係なく共通したものも
ありますが、一方で、時代や文化、社会などの要因によって
変化していく特徴もあります。
2006年にあるカウンセリング・センターが日本の大学生を対象
としてリサーチした報告を見てみましょう。下記は、学生自らが
自分たちの特徴として認めているものです。

90%以上の学生が自認
1.将来の安定を望む

80%〜90%未満の学生が自認
2.考え方が現実的である
3.自分の考えを他人に押し付けない
4.自分や社会に対する不安をもっている
5.個性を大切にしている
6.強制されることが嫌い
7.将来に不安がある
8.考えが甘い

70%〜80%未満の学生が自認
9.周囲を気にしすぎる
10.情報に左右されやすい
11.仲間志向である
12.面倒なことを嫌う
13.楽観的である
14.思い立ったらすぐ実行する
15.服装や流行に関心が強い
16.目先のことにとらわれやすい
17.気分しだいで行動する
18.他人に干渉されたくない
19.感情を表に出しやすい
20.興味、趣味がひろい
21.無難にものをこなす

60%〜70%未満の学生が自認
22.依存的である
23.流行に敏感である
24.生活が不規則である
25.表現力が不足している
26.物質的要求が強い
27.夜型人間である
28.集中力がない
29.意志が弱い
30.自己流を求めている

このように、これらの特徴には肯定的でポジティブなワードが
非常に少なく、ほとんどが否定的でネガティブなことばが並び
ました。2006年当時の日本でこのような若者たちがおり、あれ
から5年が経過しています。
この記事を読んでくださっているかたは、この結果をどう見るで
しょうか。
ご自分にも当てはまる何かがありましたか? こういう特徴を持った
若者が身近で現代型うつ病と言われていたりしませんか?

これらの特徴を保持したままの若者が社会に出て「怠けものだ」と
烙印を押されたり、「甘いのだ」と簡単に見捨てられている現実が
あります。これほど多くの学生が自分たちのことを否定的にとらえて
しまう社会的背景を、私たちおとなも、もういちど真摯に見直す必要が
あるのかもしれません。


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