児童虐待の分類を症状から見分ける

「児童(幼児)虐待」は、親や保護者など、児童の養育義務を持つ
者が児童に加える、長期にわたる虐待行為のことを言います。
虐待の分類と、それを見極める症状は以下の通りです。

1.身体的虐待:
殴る蹴る、骨折させる、首を絞める、刺し傷や火傷を負わす、
身体を縄で縛って戸外に吊るす、部屋に監禁するなど。
死に追いやる場合もある。
症状→外傷、骨折、やけどなどが全身に見られる。病院に
保護者が連れてきたとき、「本人が転んだ」等の要因説明
があるが、主訴の傷以外にも全身に新旧の骨折やあざ、
ミミズ腫れ、やけど跡が見られる。他に頭部外傷による
硬膜下血腫など。

2.放置虐待(ネグレクト):
食事を与えない、不潔な状態にさせておく、病気になっても
病院に連れて行かない、学校へ通わせないなど。
症状→栄養障害、呼吸障害を主訴として病院に来院する
場合が多いが、栄養不良、体重増加不良、低身長、発達障害
が見られる。不潔で適切な服装をしていなかったり学校を休み
がちであったりする。情緒的発達の遅れもある。

3.性的虐待:
親や養育者による性的暴行。
症状→腹痛や咽頭痛、口の周囲にあざや裂傷(性行為の痛みの
反映として)、拒食症や過食症などの摂食障害、睡眠障害、年齢
に不相応な性的な振る舞い、解離性同一性障害(多重人格)、
心的外傷(トラウマ)による抑うつや不安、自傷行為、自尊心の
欠如が見られる。

4.心理的虐待:
言葉や態度による虐待で、著しい罵倒や冷遇、無視、過干渉など。
症状→ 不安や怯え、うつ症状、凍りつくような無感動や無反応とい
った感情の欠落、強い攻撃性など。発話や言語能力の発達の遅れ、
社会的能力の欠如などが見られる。

上記の3.性的虐待と、4.心理的虐待は外部の者が気づきにくいため、
虐待が長期化されやすくなります。

児童虐待を行う親は、自身も幼い頃に虐待を受けた経験があり、
親自身がパーソナリティ障害などの精神障害を抱えている
アダルトチルドレンである場合が多くあります。

児童虐待は再発しやすいため、精神科医や児童相談所職員など
の専門家が適切に介入、対処する必要があります。


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