トラウマと呼ばれる心の傷とその後の障害

「トラウマ」ということばは、近頃では認知度も高く耳にすることも多いでしょう。
もともとはギリシャ語で「傷(trauma)」を意味する単語で、20世紀初頭に
フロイトが過去の強い心理的外傷を指して使用したため、「心的外傷」を
指して常用されるようになりました。

有害な刺激や体験は心身の障害をもたらし、ストレスの原因となります。
過去の異常に強烈な有害体験が精神に外傷、すなわちトラウマを与える
ように働きます。そして、重度の精神障害を発生させることがあります。
これを「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」と呼びます。

トラウマとなる例を挙げますと、
・大震災などの災害
・航空機事故などの事故
・戦争など、生命に危険が及ぶほどの体験
・強姦や誘拐などの犯罪被害
などがあります。
これにより心に深い傷を受け、事件や事故を思い出させる不快な場所
や人間関係を避けたり、日常生活に支障をきたすようなヒステリー症状
を示します。

まず直後から(遅くとも4週間以内に)不安や解離(かいり:意識のもうろう
とした状態)、感情麻痺などの症状が発生した精神障害を「急性ストレス
障害」といいます。これは通常4週間ほどで収まりますが、その後もその
症状が続く場合、「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」と称します。

PTSDの主な症状
1.侵入的反復想起:トラウマを受けた状況を繰り返し思い出したり、その夢を見る。
2.感情麻痺:感情が麻痺して周囲に反応しなくなったり、興味を持っていたことへの関心を失ったりする。
3.覚醒亢進状態:感情が高ぶり、悪夢で眠れなくなったり、周囲の出来
に過剰に反応したり、怒りやすくなる。

近年、PTSDという病は広く知られるようになったため、被災者や被害者
の「こころのケア」を大切にされるようになりました。治療には投薬療法と
精神療法(カウンセリング)が併用されています。


Tagged with:

About author