ドメスティック・バイオレンスの概念

「ドメスティック・バイオレンス(DV)」という言葉と概念は、最近になってようやく
認知されつつあります。「家庭の暴力」は、夫婦間の暴力を指し、ほとんどの場合
は夫から妻への暴力です。近頃では別れた夫や交際中の恋人などの、親密な
関係にある男性から女性への暴力も含みます。

DVの種類には以下のようなものがあります。
・殴る蹴る、髪を引っ張るなど身体的暴力
・望まない性行為を強いるなどの性的暴力
・罵詈雑言や妻に生活費を渡さない、外出や他人と話すことを禁じるなどの精神的暴力

DVを行う男性には社会的地位が高い人も多くいます。
ドメスティック・バイオレンスという暴力が見過ごされてきた背景には、妻が夫に
従うのは当然だとする男性側の男尊女卑の概念や、「自分が悪いのだから」と
諦める女性側の心理、「夫婦げんか、家庭の問題」として周囲が積極的に介入
しない日本の風土などが挙げられます。
また、暴力が一時的に治まり、加害者が優しくなる「ハネムーン期」があることも、
被害者が相談したり、逃げ出したりすることを困難にします。
「ハネムーン期」とは、暴力のあとに「自分が悪かった。どうかしていた。すまなか
った。」ととても反省し、恐縮しながら謝り、いつも以上に優しい愛情を示すことを
言います。女性はその愛情が本心であると信じて、再びもとのふたりの生活へと
戻りますが、しばらくすると再び同じDVとハネムーン期が繰り返されてしまいます。

暴力を受ける女性の心身の傷はどんどん深くなっていき、PTSD症状が表れたり、
その状況を目撃した子供にも心の傷や発達障害を与えることがあります。

「DV防止法」が2001年に施行されたため、警察や支援センターによる対応が
積極化されています。
また、DVについての相談を精神科や心療内科などのカウンセラーへ相談する
こともできます。


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